進化し続けるそろばんの価値

そろばんとは何か？その歴史を振り返る

1969年、KTNが開局して以来、長崎の歴史を振り返る「タイムトラベル長崎」という素晴らしいプロジェクトが続いています。
その中で特に注目したいのが、今も昔も根強い人気を誇る「そろばん」です。
1978年には長崎女子商業高校で「新春そろばんはじき初め大会」が開かれ、艶やかな晴れ着を身にまとった子供たちが珠を弾く姿は、まさに正月の定番風景でした。

1980年代のそろばんブーム

1980年代は「そろばんの黄金時代」と呼ばれる時代で、10人の子供のうち5人がそろばんを習うほどの人気でした。
この時期には約800万人ともいわれるそろばん人口が存在し、級や段の習得が就職活動に有利とされました。
親が子供と共に挑戦する姿や、ちびっ子そろばんまつりで見せた熱意に、今も多くの人々がその思い出を語り継いでいます。

あの時代の子供たちの情熱は、今でも心に残りますね。

国際交流の架け橋としてのそろばん

1995年、全国珠算連盟佐世保地区が開催した日米交流会では、日本の子供たちとアメリカの子供たちが一緒にそろばんを弾き、言葉の壁を越えた素晴らしい交流が生まれました。
アメリカ海軍の基地に住む子供たちが慣れない手つきでそろばんを扱う姿は、異文化交流の一端を担ったことを思い起こさせます。

そろばんはただの計算道具ではなく、国際的な絆も築ける大切な存在だったのです。

時代の変化とともに進化するそろばん

1990年代にそろばんの競技人口が減少してしまったものの、2000年代に入ると再びその魅力が見直されつつあります。
特に、「フラッシュ暗算」といった、遊び感覚で楽しめる新しい方法が登場し、若い世代の間で人気を集めています。

この新しい取り組みが、集中力や右脳の活性化に繋がるという研究結果も発表されており、そろばんが持つ価値とは一体何なのか、考えさせられます。