自立訓練(生活訓練)サービス「エンラボカレッジ」とは
〜発達障がいや精神障がい、知的障がいのある方が “自分らしく働く力” を身につける場所〜
はじめに
エンラボカレッジは、発達障がいや精神障がい、知的障がいなど、さまざまな特性を持つ方々が「自分らしく働き、社会で生きる力」を身につけるための**自立訓練(生活訓練)**を行う福祉サービスです。
就職に向けて不安のある方、社会生活や人間関係に課題を感じている方、またそのご家族に向けて、エンラボカレッジの取り組みと特徴について詳しくご紹介します。
エンラボカレッジの特徴
300種類以上のワークで「自己理解」と「対人力」を育てる
エンラボカレッジでは、多彩なワークやプログラムを通して、自己理解やコミュニケーションスキル、生活リズムの整え方など、社会で“自分らしく生きる”ための力を幅広く育てます。特に力を入れているのは、自分自身の特性や課題を客観的に知り、それを社会や職場でどう活かせるかを考えることです。
「自分/支え方マニュアル」を一緒に作成
利用者一人ひとりの強みや苦手、配慮してほしいことなどを整理し、**「自分/支え方マニュアル」**という“自分取扱説明書”をスタッフと一緒に作ります。これによって、就職活動時や職場で「自分らしさ」を伝えたり、無理なく働くためのサポートを受けやすくなります。
無理に就職を急がせない、本人のペースを尊重
「今の自分では不安」「まずは自分を知るところから始めたい」という方も多いはず。エンラボカレッジでは、就職だけをゴールにせず、生活リズムやコミュニケーション、人間関係の築き方など、“働く以前”の土台を大切にしています。
そのため、半年〜1年ほどの通所で約95%の方が「自分の変化を実感できた」と回答しています。
9割以上が無料利用
エンラボカレッジは障害福祉サービスの一つとして、多くの方が自己負担無料または非常に低額で利用できます(所得等の条件あり)。体験利用や無料相談も受け付けています。

よくあるお悩み例
ご本人のお悩み
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職場での人間関係がうまくいかない
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スケジュール管理や時間管理が苦手
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マルチタスクや急な予定変更が苦手
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自分に合う仕事や環境が分からない
ご家族のお悩み
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仕事が長続きしない
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本人に合う仕事や環境を見つけてほしい
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どんなサポートをすればいいか分からない
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将来、ひとりで生活できるか不安

エンラボカレッジの支援でできること
1. 原因を整理し、解決へ向けて行動
スタッフと一緒に「うまくいかない理由」や「困りごとの本当の原因」を整理します。
スモールステップで解決策を考え、自分のペースで行動に移す練習ができます。
2. 円滑な人間関係のコツを学ぶ
場面ごとのコミュニケーション方法、本音と建前の違い、状況に応じたマナーやルールなど、職場や生活の中で役立つ“対人スキル”を体験型で身につけます。
3. 自分の「違い」を知り、活かす
自分が得意なこと、苦手なこと、マルチタスクや注意力、五感や感覚の特性など、自己分析を通して“自分だけの特性”を理解し、仕事や生活に活かす方法を学びます。
4. 自信を持って働く準備
「自分らしく働くためにどんな工夫や配慮が必要か?」をまとめ、自分自身の特徴を言葉で伝えられるようになります。これが「自分/支え方マニュアル」です。

8つのオリジナルプログラム
エンラボカレッジの訓練は、以下の8つの分野をバランス良く体験するスタイルです。
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感情学:感情のコントロールや表現、考え方のクセを知る
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コミュニケーション:社会で心地よく人と関わるためのコツ
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My Lab.:自分の特徴を分析し、自分/支え方マニュアルを作成
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アクティビティ:日常生活や仕事での適応力を身につける
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Life Lab.:理想のライフワークバランスや将来設計
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ソマティック Lab.:心身の状態を整える方法
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Social Lab.:イベント企画や集団活動を通した実践トレーニング
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スキルアップ:働く上で必要なスキルや心構え、職場定着の準備
利用から卒業までの流れ
1. 自立のためのトレーニング
まずは生活リズムを整えることからスタート。スタッフや他の利用者と一緒に、毎日を安定して過ごせるような練習をします。
2. 自分を知る
300種類を超えるワークに取り組み、自己理解を深めます。
自分に合った働き方やサポートの受け方を考える時間がたくさん用意されています。
3. 進路相談
「どんな職場が向いているのか?」「将来どんな生活がしたいのか?」など、スタッフと一緒にゆっくり話し合いながら決めていきます。
4. 職場定着・引き継ぎサポート
就職や復職が決まった後も、希望すれば定着支援や引き継ぎ支援が受けられます。就労移行支援など次のステップへの移行もサポートします。

実際の利用例・変化
Case 01:20代前半・女性
困りごと: 休職により生活リズムが崩れ、職場でのコミュニケーションが不安
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利用初期:午後だけの利用からスタート。スタッフや他利用者との交流で徐々に不安を軽減
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中期:自分の向き・不向き、困りごとの対処法を整理。履歴書や職務経歴書の作成にも取り組む
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卒業:自信をもって就職活動に挑戦でき、無事に職場復帰
Case 02:30代前半・男性
困りごと: 昼夜逆転、服薬管理の苦手さ、人間関係への抵抗感
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利用初期:午前だけの利用から始め、生活リズムの再構築に重点
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中期:スキルアップや感情学プログラムで自己理解を深め、遅刻や不安の要因をスタッフと整理
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卒業:復職が決まり、職場でも自分の「困りごと」や「お願いしたいサポート」を自分の言葉で伝えられるようになった
