インドネシアからの視察訪問:複合施設「こぶしえん」の取り組み
インドネシアの視察団が「こぶしえん」を訪問
11月27日、東京都目黒区にある複合福祉施設「こぶしえん」に、インドネシアの保健省職員や医療系専門学校の校長を含む12人が訪問しました。
この訪問は単なる視察にとどまらず、日本の介護の実情を深く理解する貴重な機会となりました。
施設内での談笑を通じて、入居者との距離が縮まり、温かい雰囲気がうかがえました。
施設側のホスピタリティも素晴らしく、見学者たちの期待を裏切らない内容でした。
外国人職員の活躍と介護福祉士の育成
日本国内では、福祉業界の人手不足が叫ばれていますが、「こぶしえん」では外国人職員が積極的に雇用されています。
617人の職員のうち91人が外国人であり、そのうちの87人がインドネシア人です。
特に、経済連携協定(EPA)を活用して介護福祉士候補者を受け入れ、日本での介護に関する専門性を高める取り組みが行われています。
関根理事長の言葉を借りれば、「介護は日常生活の延長にあり、まず日本語を習得し、その後に専門性を身につけることが重要」とのこと。
これは非常に相手を思いやる姿勢であり、納得感がありますね。
インドネシアの今後と日本との連携
来年4月からは、インドネシアの国立医療系専門学校38校のうち3校で、介護や日本語に関する新しい授業が始まる予定です。
視察団は、カリキュラムづくりに向けて、日本の介護制度や教育内容に関する有益な情報を集めるために訪問していました。
「日本語の先生を支援してほしい」「EPAの受け入れ枠を増やせるといい」といった意見も寄せられましたが、これはお互いの国が手を取り合って成長していこうとする意志の表れでもあります。
高評価を受けた「こぶしえん」の施設
最終的には、実際に施設を見学した視察団のリーダーである保健省人材育成局長のオオスさんから、「設備がきれいで、利用者へのプログラムが数多くあり、サービスがしっかりしている」と高評価を受けました。
この一言は、関係者全員の努力が実を結んだ証ですね。
日本の介護が国際的な評価を受け、さらに多くの人々にとって魅力的な職場となっていくことが期待されます。
未来への期待とつながり
今後の日本とインドネシアの介護分野における連携は、双方にとって実り多いものになるでしょう。
こうした視察や交流を通じて、介護業界全体がより良い方向に進化していくことを願っています。
新たな学びや気づきを得た視察団が、これからどのようにインドネシアでの教育や実務に活かしていくのか、とても楽しみです。