体験格差は真剣に考えるべき問題
子どもたちの「体験」に広がる格差
最近、今井悠介さんの著書『体験格差』を読みました。
思わず「なるほど!」と頷いてしまったのが、子どもたちが直面している「体験」の格差についてです。
近所のお祭りや習い事、趣味のキャンプ、旅行、スポーツ観戦など、さまざまな「体験」の機会がありますよね。
しかし、実際には「したいことができる子」と「できない子」の間に大きな差があることが明らかになっています。
この「体験格差」、実は私たち大人が考えている以上に深刻な問題なのです。
親の経済状況と体験の影響
私自身、子ども時代に様々な体験をした記憶があります。
友達と一緒に参加したキャンプや、家族で出かけた旅行の楽しい思い出が色々と蘇ります。
その一方で、今井さんが調査したところ、世帯年収が低い家庭の子どもたちは、ほんの少しの「体験」を得ることすら難しい実情があることがわかりました。
特に低所得家庭の子どもの約3人に1人が「体験ゼロ」となる現実には、思わず胸が痛みます。
これでは、想像力や選択肢の幅を広げることも難しくなりますよね。
時間的な理由での体験不足
もっと驚きなのは、経済的な理由だけでなく、親の時間的な制約も大きな要因だということです。
多忙な現代社会では、特にひとり親家庭では、仕事と子育ての両立が難しいという声が多く聞かれます。
送り迎えや付き添いが負担となり、せっかく子どもが「体験」をしたいと願っていても、実現できないことが多いようです。
この現実を知った時、何か手助けができることはないかと考えずにはいられません。
体験格差の解消に向けた提案
その中で「チャンス・フォー・チルドレン」という団体が取り組んでいる「スタディクーポン」は、低所得家庭の子どもたちに学校外教育の支援を行う取り組みとしてとても重要です。
今井さんが提案している「体験と子どもをつなぐ支援」を広げることは、単なる経済的支援に留まらず、社会全体が「体験」の重要性を再認識する機会でもあると思います。
私たちもできることから始めてみませんか。
体験は贅沢品か?それとも必需品か?
最後に、子どもたちにとって「体験」は果たして贅沢品なのでしょうか、それとも必需品なのでしょうか。
この問いを心に留めつつ、今井さんの著書を通じて「体験格差」に目を向けることで、一人ひとりができるアクションを考える機会が生まれることを願っています。
私たちが未来を担う子どもたちに、少しでも多くの豊かな体験が訪れるよう、共に支えていきたいですね。